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2013年 12月 20日

「銀の匙の国語の授業」橋本武

「銀の匙の国語の授業」橋本武_c0321190_20595606.jpg
灘中学で国語を教えていた、故橋本先生による国語の学び方について書かれた本。

話す言葉はその人物の評価を高くも低くもすることを10代の頃に知り、
学生時代から自分の国語力を高めたいと常々思っていたが、実際にどうしたらいいのかわからず、
他人をひきつける話し方が書かれたビジネス本や自己啓発本を読みはするが、どうもうまくならず、
メールや履歴書などの書く文章では人一倍気を配り、
何度も何度も見返し、細心の注意を払い、相手に送っていたので、その段階ではよく評価されることはあったが、
実際に対面するとうまく話せないことも度々あり、
そういった時に言葉の使い方を誤ったがために、
実際よりも低く評価されたり、相手の怒りを買ってしまったり、人間関係を壊してしまったりと、
散々な日々を送っていた中、出会った一冊。

全ての勉強は国語に通じており、
その国語の基本となるのは、「読む」「書く」こと。

何を読むかについては、
「文学入門」桑原武夫(岩波文庫)には、「世界近代小説五十選」が書かれており
「小説入門」中村真一郎(光文社)には、「私の選んだ一〇〇冊の小説」
があると書かれている。

著者が灘中学1974年卒業生を教えた時の、指定図書リストには以下のようなものを挙げたとあった。

[中学1年]
四月「坊ちゃん」、五月「イワンの馬鹿」、六月「山椒大夫」、七月「羅生門」、八月「王子と乞食」、九月「小僧の神様」、十月「荒野の呼び声」、十一月「にんじん」、十二月「日本の昔話」、一月「風の又三郎」、二月「愛の妖精」、三月「風車小屋だより」
 
[中学2年]
四月「思い出の記/上」五月「思い出の記/下」、六月「あしながおじさん」、七月「恩讐の彼方に」、八月「啄木歌集」、九月「次郎物語」、十月「次郎物語/中」、十一月「次郎物語/下」、十二月「デミアン」、一月「福翁自伝」、二月「水と原生林のはざまで」、三月「阿Q世伝」
 
[中学3年]
四月「竹取物語」、五月「フランクリン自伝」、六月「伊豆の踊子」、七月「トニオ・クレーゲル」、八月「徒然草」、九月「シャーロックホームズの冒険」、十月「草枕」、十一月「ジャンクリストフ/Ⅰ」、十二月「古事記」、一月「O・ヘンリー短編集/Ⅲ」、二月「雨月物語」、三月(なし)

読み続けていれば、自然に読解力が身についてくる、
この言葉を信じ、
中学生レベルと馬鹿にせずに、愚直にまずは読んでみる。
2014年中に、上記35冊を。





by devour999 | 2013-12-20 22:06 | 国語


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